エラボトックスにはどんな効果がある?メリット・デメリット、持続期間などを解説
エラボトックスは、薬剤を注射することで小顔を目指す整形術です。エラボトックスの効果を正しく知ることで、より自分に合わせた適切な施術ができます。
そこで今回は、エラボトックスの効果について解説します。メリットやデメリット、ほかの美容医療との組み合わせなどもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
エラボトックスはどんな施術?
切らずにできる小顔術
エラボトックスは、ボツリヌス菌から抽出した「ボツリヌストキシン」という成分を注射する施術です。
エラボトックスで注射する部位は、エラの筋肉である「咬筋(こうきん)」。筋肉の大きさなどに合わせて薬剤の注入量を調節しながら施術します。
ダウンタイムも少なく、注射するときの痛みや赤みも翌日には引いていることがほとんど。周りに気づかれないように小顔を目指したい方にも人気の施術です。
出典:品川美容外科
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施術名:ボツリヌス注射によるプチ小顔術
施術内容:ボツリヌス注射でお顔のエラの張りを改善する治療(3倍量注入)
料金:1,470円(税込1,620円)~17,280円(税込19,010円)
リスク:ハレ:1週間位。内出血:出る場合あり。
治療回数:1回、注入後3週間~1か月程で徐々に効果があらわれる
問い合わせ:0120-189-900
エラボトックスの効果
小顔や歯ぎしりなどに効果あり
エラボトックスの効果は、小顔効果だけではありません。顎周りのトラブルや症状の緩和にも役立ちます。
ここでは、エラボトックスの効果について解説します。
エラの筋肉を動きを抑えて小顔に
エラボトックスで注入するボツリヌストキシンには、神経伝達物質のアセチルコリンに作用して筋肉の動きを抑える働きがあります。
動きを弱めることで発達してしまった筋肉を休ませて体積を減らし、小顔に見えるようにしていくのがエラボトックスの効果です。
また、咬筋が大きく発達している場合、笑ったときなどに筋肉が押されて広がって見え、より小顔に見えにくくなるケースも。この場合も、エラボトックスの効果によって筋肉の動きが抑えられ、輪郭が大きく見えるのを防ぐ効果も期待できます。
歯ぎしりや顎関節症の改善に
エラボトックスをすると顎周りの筋肉に余計な力が入りにくくなり、歯ぎしりなどのトラブルも改善できます。
また、顎関節症と呼ばれる症状の緩和も期待できるのがポイント。顎関節症は、顎の痛みや口の開けにくさなどが症状として現れるもので、歯ぎしりや食いしばりが原因で起こるとされています。
ボトックス注射による歯ぎしりや顎関節症の改善は歯科医院でも採用されており、治療法のひとつとして確立されている方法でもあります。
肩こりや頭痛が改善されることもある
一見関係がないように見える肩こりや頭痛も、エラボトックスを行うことで改善するケースも見られます。
エラボトックスで改善が期待できるのは、筋肉の緊張によって起こる肩こりや頭痛です。エラボトックスで咬筋の力を抜くと、さまざまな筋肉の緊張をほぐすことにつながるとされています。
エラボトックスの持続期間
効果はいつからいつまで続く?
エラボトックスは小顔を目指したい方におすすめの施術ですが、効果がどのくらい続くのか気になりますよね。
ここでは、エラボトックスの効果の持続期間について解説します。
早ければ2~3日程度で効果を感じられることも
エラボトックスの小顔効果は、1回の注射でもある程度の効果が感じられるとされています。
早い方なら注射して2~3日程度で輪郭が引き締まったように感じる方もいます。さらに2~3週間程度かけて咬筋が収縮していき、より効果を感じやすくなるとされていますよ。
エラボトックスの効果は、時間をかけて徐々に現れてくるものです。これはボツリヌストキシンが神経伝達物質に対し、十分に作用するまで時間がかかることが理由。すぐに効果が感じられるわけではないので、焦らずに待ちましょう。
持続期間は3ヶ月~半年程度
エラボトックスの効果は、3ヶ月~半年程度持続します。
咬筋は会話や食事などで日常的に動き続けている筋肉。エラボトックスの効果が切れて筋肉の動きを抑えにくくなることで、咬筋がまた発達してしまいます。
咬筋が再度発達すれば顔の輪郭も元に戻ってしまうことに。そのため、エラボトックスによる小顔効果を維持するには、3ヶ月~半年のスパンで注射し直す必要があります。
歯ぎしりなどがあると早く戻ってしまう
もともと歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、咬筋がより発達しやすい傾向にあります。
この場合、エラボトックスの効果もより早く切れてしまうこともあるので注意が必要です。
施術を繰り返すと戻りにくくなるケースも
一方で、エラボトックスの施術を数回繰り返している方は、元に戻るペースが遅くなることもあります。
エラボトックスを繰り返している方は、数回に分けて咬筋を収縮させているので、筋肉量そのものが少なくなっています。そのため、エラボトックスの効果が弱まっても咬筋が大きく成長しにくい状態になっているのです。
医師管理の下で適切な量と回数で施術を繰り返せば、すっきりとしたフェイスラインをキープしやすくなりますよ。
エラボトックスの薬剤
種類によって効果は違う?
エラボトックスで使う薬剤にはさまざまな種類があります。複数の薬剤を使い分けるクリニックも多くありますが、薬剤によって効果が違うのでしょうか。
ここでは、エラボトックスで使用する主な4つの薬剤について解説します。
①ボトックスビスタ(アメリカ・アラガン社)
出典:共立美容外科
ボトックスビスタは、アメリカのアラガン社が製造する薬剤です。
大きな特徴は、厚生労働省の認可を取得し、日本人に対する有効性が確認されていること。ほかの薬剤ももちろん安全性に問題はありませんが、国内の公的機関が認めた薬剤の方が安心できるという方にはボトックスビスタが適しています。
価格帯はほかの薬剤よりも高額になる傾向にありますが、より体質に合わせた治療をしたい方、信頼性を重視したい方におすすめです。
②ボツラックス(韓国・ヒューゲル社)
出典:TCB東京中央美容外科
ボツラックスは、韓国・ヒューゲル社が製造している薬剤です。
ボトックスビスタのジェネリックに相当し、効果はボトックスビスタと変わりません。韓国食品医薬品安全庁(KFDA)の認可を受けています。
魅力はジェネリックならではの価格の安さ。得られる効果は同じで費用を抑えられるため、できるだけ安く施術したい方にぴったりです。
③コアトックス(韓国・メディックス社)
出典:城本クリニック
コアトックスは、韓国・メディックス社が製造する薬剤です。
コアトックスの特徴は、繰り返し注射しても比較的耐性がつきにくいこと。コアトックスは薬剤耐性の原因のひとつとされる「非毒性たんぱく質」を除去しており、継続治療が必要なエラボトックスにより適した配合になっています。
価格帯も安いので、エラボトックスを長期間続けたい方におすすめです。
④ニューロノックス(韓国・メディックス社)
ニューロノックスは、コアトックスと同じく韓国・メディックス社が製造しています。
ニューロノックスもジェネリックに相当するので、比較的低価格で使えるのが魅力。安全性に関しても、韓国食品医薬品安全庁(KFDA)の認可を受けているのが特徴です。
ただ、ほかのボトックス製剤と比べると効果がマイルド。持続期間も3~4か月とやや短めです。まずはお試しで施術してみたい方に向いています。
エラボトックスの単位数って何?
医師と相談して決めるのがおすすめ
エラボトックスの施術について調べていて、「40単位」「50単位」のような単位数に関する情報を目にする機会も多いでしょう。
エラボトックスの注射液は、粉状の薬剤を生理食塩水に溶かしたものです。そのとき、何単位分の薬剤を使用するかで効果に違いが出ます。
エラボトックス製剤の単位数は、咬筋の発達具合や施術回数などによって人それぞれ。多く使えばそれだけ長持ちするわけではないので注意が必要です。
25~40単位 | お試しで受けたい 輪郭の左右差を調整したい |
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40~60単位 | エラの張りを解消したい スタンダードな単位数 |
60単位~ | 強いエラ張りを解消したい 「強力」というメニューで提供されていることも |
多くの場合は40~60単位程度の範囲で注射しますが、なかには「強力」というメニューで80単位程度使うこともあります。単位数については医師と相談し、適切な量を使うようにしましょう。
エラボトックスがおすすめな人
効果を感じやすい人の特徴は?
エラの筋肉が発達している
エラ張りの原因が咬筋の発達にある場合は、エラボトックスの効果を感じやすいとされています。
エラボトックスは筋肉の作用する施術です。何度か繰り返しているうちに咬筋そのものの大きさも小さくなっていくので、エラの筋肉が発達している方にぴったりの施術といえます。
ダウンタイムが短い施術を選びたい
エラボトックスは、ダウンタイムがほとんどないとされています。
注射した部位の注射痕や赤みは翌日には治まることが多く、周りにバレる心配もほぼないでしょう。そのため、エラボトックスはこっそり小顔術をしたい方、日常生活に早く戻りたい方におすすめの施術です。
元に戻せる施術にしたい
エラボトックスの効果は、時間が経つにつれて元に戻ってしまいます。ただ、裏を返せば「思うようなフェイスラインにならなくても元に戻るので安心」という見方もできますね。
特に初めて小顔術にチャレンジする方、さまざまな美容医療を試してみたい方にはぴったり。一度施術したら後戻りできない施術に抵抗がある方にもおすすめです。
エラボトックスが不向きな人
他施術を検討すべき人の特徴は?
エラ張りの原因が骨格にある
エラ張りの原因が筋肉ではなく骨格にある方は、エラボトックスの効果を感じにくくなります。
エラボトックスによって咬筋が収縮しても、骨格のボリュームは変えられません。輪郭が多少すっきりした感覚はあっても、思ったよりも変化が感じられなかったというケースもあります。
骨格によるエラ張りに対しては、骨を削って整形する「エラ削り」のような外科手術が適用。医師とのカウンセリングで、エラ張りの原因を的確に見極めてもらいましょう。
脂肪が多くて小顔に見えない
筋肉の張りではなく、脂肪がついていて小顔に見えない方もエラボトックスの効果が感じにくい場合があります。
頬周りのたるみが気になる方、下膨れのような輪郭の方は、筋肉ではなく脂肪が原因かもしれません。
顔周りの脂肪に対する施術は、「脂肪溶解注射(BNLS)」や「脂肪吸引」などが挙げられます。エラ削りと同じく、どの施術が適しているかをよく相談してみてくださいね。
皮膚が薄い、年齢を重ねている
エラボトックスは咬筋を収縮させて小顔を目指しますが、筋肉が落ちた部分で皮膚が余ってたるみが出てしまうこともあります。
通常であれば、筋肉の収縮に合わせて皮膚も一緒に引き締まっていくものです。ただ、もともと皮膚が薄い方、年を重ねて皮膚の弾力性が弱まっている方は、皮膚が十分に縮まずたるみとなって残ってしまうこともあります。
エラボトックス後のたるみが気になる方は、エラボトックスと他施術を併用するのがおすすめ。シャープな輪郭と肌質の両立が目指せますよ。
エラボトックスと併用できる施術
フェイスラインや肌をより整えたい方へ
エラボトックス+ハイフ(HIFU)
出典:城本クリニック
ハイフ(HIFU)は、皮膚の深部にある「SMAS筋膜」に熱エネルギー(レーザー)を集中的に当て、肌の引き締め効果を狙う施術です。
エラボトックスとの併用も可能で、クリニックによってはセットで受けることをおすすめしているところもあります。
注意したいのが施術の順番。併用するときは、ハイフ(HIFU)→エラボトックスの順番で施術してください。
ハイフ(HIFU)の熱エネルギーは60~70℃前後まで上がるので、先にエラボトックスを受けてしまうとボトックスの成分が熱に負けてしまいます。十分な効果が感じられなくなる場合もあるため、併用するときは注意が必要です。
エラボトックス+ダーマペン
出典:品川美容外科
ダーマペンは、専用機器で肌に小さな穴を開けて肌のターンオーバーを促す施術です。
エラボトックスと併用するときは、ダーマペン→エラボトックスの順番で行います。ただし、ダーマペンの施術後に内出血などがあると、エラボトックスを追加することで症状が悪化することもあるため注意が必要です。
エラボトックスまで続けて施術できるかは、担当医師に確認してから行ってください。
エラボトックス+ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射は、シワやほうれい線などの部分にヒアルロン酸を注射して、ハリやボリュームを持たせる施術。エラボトックスと併用されることが多く、同じ日に施術できるのもメリットです。
エラボトックスは、表情を作っていないときに出るシワには効果がありません。すでに刻まれてしまったシワまでケアしたい方は、ヒアルロン酸注射も検討してみてくださいね。
エラボトックスは小顔効果に期待
他施術との併用もできる
エラボトックスには、薬剤を注射することでエラの筋肉(咬筋)を収縮させて小顔を目指す効果があります。薬剤はジェネリックも含めて数種類展開され、効果は変わらず予算やニーズに合わせて選択できるのも大きなメリットです。
エラボトックスはハイフ(HIFU)やダーマペン、ヒアルロン酸注射など他施術との併用も可能。理想のフェイスラインにより近づけることもできます。
クリニックごとに提供するメニューも違うので、気になる方はカウンセリングで確認してみてください。