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ノロウイルスとは?原因・症状・治療方法について解説|【医師監修】救急病院一覧あり

[2022.03.14]

目次

 

ノロウイルスは、子どもから大人・高齢者まで、どの年齢層でも感染する可能性があるウイルスです。
しかしノロウイルスがどのような病気なのか、よくわからない人も多いのではないでしょうか?

この記事をご覧になると、ノロウイルスの感染経路や症状・治療について理解できます。
食中毒や感染性胃腸炎を予防する方法についても解説しますので、この記事を参考にして、ノロウイルスへの感染を防いでください。

また記事の最後で、患者の排泄物や嘔吐物を処理する方法や、ノロウイルスによる食中毒の予防方法もお伝えします。
家族がノロウイルスに感染し、どのように対処すればわからない、あるいは食中毒を起こさないためにとるべき行動を知りたい場合は、ぜひ最後までご覧ください。

ノロウイルスはどのようなウイルスなのか

それではまず、ノロウイルスがどのようなウイルスなのかについて解説します。

ノロウイルスは1968年に、アメリカの小学校内で集団発生した急性胃腸炎の患者の排泄物から初めて検出されたウイルスです。
急性胃腸炎が集団発生した小学校は、アメリカのオハイオ州「ノーウォーク」という町にあり、地名にちなみ、当時は「ノーウォークウイルス」と呼ばれていました。

その後1972年に、電子顕微鏡を使ってノーウォークウイルスの形態が明らかになっていきます。
ノロウイルスは直径25〜35nmと大変小さく、電子顕微鏡レベルの球体のウイルスだったのです。
1nm=1mmの100万分の1であることを考慮すると、ノロウイルスがいかに小さいウイルスかがわかります。

ノーウォークウイルスは、2002年に国際ウイルス分類委員会で「ノロウイルス属」に分類されることとなりました。
人間に感染する「ヒトノロウイルス」には、主に以下の2つの遺伝子群があります。

  • GⅠ
  • GⅡ

さらに遺伝子群は、以下のように複数の遺伝子型に分類されます。

  • GⅠ:GⅠ.1〜GⅠ.9の9種類
  • GⅡ:GⅡ.1〜GⅡ.22の22種類

ノロウイルスには、複数の遺伝子型があるのです。
ノロウイルスの遺伝子型の中で、最も流行しやすいのは「GⅡ.4」型です。
2006年以降、ノロウイルスによる感染性胃腸炎の患者の大部分から、GⅡ.4型のノロウイルスが検出されています。

2014年以降は、「GⅡ.17」型のノロウイルスが日本を始め、台湾や中国でも流行するようになりました。
GⅡ.17型は他のウイルスと抗原性が異なるため、このウイルスへの免疫を持っていない人が多く、今後も流行すると考えられます。

ノロウイルスに対するワクチンはない

複数存在するノロウイルスの遺伝子型のうち、「GⅡ.4」型と「GⅡ.17」型が流行しやすい遺伝子型であるとお伝えしました。
ノロウイルスに対するワクチンはあるのでしょうか?

2022年時点では残念ながら、ノロウイルスに対するワクチンは存在しません。

ノロウイルスは、人間の小腸粘膜内で増殖するウイルスです。
ノロウイルスはこれまで、培養した細胞内でウイルスを増やす方法が見つからず、分離が困難なウイルスでした。
しかし2019年に、大阪大学微生物病研究所の研究グループが、ヒトのiPS細胞から作った腸管上皮細胞で、ヒトノロウイルスを増やせるとの研究結果を報告しました。

今後研究が進み、ノロウイルスのワクチンが開発されることが期待されます。

ノロウイルスにかかりやすい年齢層

次に、ノロウイルスにかかりやすい年齢層についてお伝えします。

ノロウイルスは、子どもから高齢者までの全ての年齢層の人が感染する可能性があるウイルスです。
健康な成人がノロウイルスにかかった場合は、軽症で経過する事例が多いです。
一方で免疫力が弱い子どもや高齢者がノロウイルスにかかって十分な水分・食事摂取ができない場合、脱水症状が悪化し入院が必要になることもあります。

また子どもや高齢者がノロウイルスに感染し、嘔吐の症状がある場合、自分自身が吐いた吐物を喉に詰まらせてしまい、命の危険を伴うことがあり、とくに注意が必要です。

ノロウイルスの長期免疫は獲得できるのか

「ウイルスに感染すると免疫が働き、再感染することはないのでは」と考える人もいるでしょう。
しかし残念ながらノロウイルスの場合、1度感染しても再感染する可能性があります。

ウイルスと戦った免疫細胞の「B細胞」のうち、「メモリーB細胞」は病原体を記憶しています。
メモリーB細胞は長期に渡り人間の体内で生き続けるのですが、ノロウイルスの場合、免疫が持続するのは数か月から1年ほどです。
数か月から1年を過ぎると、ノロウイルスに再感染する可能性があります。

このようにノロウイルスでは長期免疫を獲得できないため、「1度かかったから安心」とはならないのです。
「ノロウイルスには、何度もかかる可能性がある」ことを頭に入れておいてください。

ノロウイルスによる食中毒とは

次に、ノロウイルスが引き起こす食中毒について解説します。
食中毒の原因には、主に「細菌」と「ウイルス」の2つがあります。

「細菌」は、温度と湿度などの環境条件が満たされると、食べ物の中で増殖します。
細菌が増殖した食べ物を摂取することで、食中毒になってしまうのです。
一方で「ウイルス」は、食べ物の中では増殖できません。
しかしウイルスに汚染された食べ物を人間が摂取すると、ウイルスは小腸の粘膜内で増殖し、食中毒を起こします。

食中毒を起こす細菌やウイルスには、ノロウイルス以外にも、サルモネラやカンピロバクターといった細菌があります。
日本国内で発生する食中毒患者のうち、63%がノロウイルスを原因とした食中毒を起こしています。

また厚生労働省の食中毒統計によると、平成24年から平成28年の平均で、食中毒1件あたりの患者数は以下の通りとなっています。

  • ノロウイルス以外が原因の場合:約12人
  • ノロウイルスが原因の場合:約36人

ノロウイルスは感染力が強く、食中毒が1件起きると、多くの人が感染するのです。

ノロウイルスによる食中毒の原因となる食品の例

ここで、ノロウイルスによる食中毒の原因となる食品をお伝えします。

ノロウイルスが潜んでいる可能性のある食品は、二枚貝です。
十分に加熱されていない牡蠣を食べてしまうと、ノロウイルスによる食中毒を引き起こす場合があるため、注意してください。

ただし、食品からノロウイルスを直接検出するのは難しいです。
そのため食中毒患者の約7割は、どの食品が原因で食中毒を起こしたのかわからないのが実状です。

一方で、食品を取り扱っている人がノロウイルスに感染している場合、感染者の手指を介して食品が汚染されます。
その食品を摂取した人がノロウイルスに感染し、食中毒を起こしてしまう事例が多いです。

感染性胃腸炎とは

それではここで、感染性胃腸炎について解説します。
感染性胃腸炎とは、細菌やウイルス・寄生虫により、下痢や嘔吐など胃腸炎の症状が出現する感染症のことです。

感染性胃腸炎の原因がウイルスの場合は「ウイルス性胃腸炎」、細菌の場合は「細菌性胃腸炎」と言います。

ウイルス性胃腸炎と細菌性胃腸炎の違い

次に、ウイルス性胃腸炎と細菌性胃腸炎の違いについて解説します。
ノロウイルスは「ウイルス性胃腸炎」の原因となるウイルスの1つです。

ウイルス性胃腸炎は「ウイルス」が原因の感染性胃腸炎で、「ノロウイルス」「ロタウイルス」「腸管アデノウイルス」が主な原因ウイルスです。

一方で細菌性胃腸炎は「細菌」が原因の感染性胃腸炎で、「黄色ブドウ球菌」「サルモネラ属菌」「カンピロバクター」などの細菌が原因で発症します。

ウイルス性胃腸炎の特徴

ウイルスは人間の細胞内で増殖するため、接触感染や飛沫感染など人を介して感染することが多いです。

環境では生存できず死滅するウイルスが多いですが、「ノロウイルス」は環境に強く、約1か月生存する可能性があります。
さらにノロウイルスは食中毒も起こしやすいため、人を介しての感染に加え、食品を介しての感染にも注意する必要があります。

細菌性胃腸炎の特徴

細菌は、自身の力で増殖できます。
そのため食品の中で増殖し、毒素を出す場合もあります。
食品の中で増殖できるため、細菌は食中毒の原因となることが多いです。

感染性胃腸炎の原因となる細菌を食品に「つけない」ようにしっかりと食品を洗い、細菌を「増やさない」ために食品を低温で保存することが大切です。
また細菌を「やっつける」ために、生の食品を食べるのを避け、食品や調理器具は加熱するようにしてください。

潜伏期間

ウイルスや細菌の潜伏期間はそれぞれ異なります。
以下に感染性胃腸炎の主な原因となる、ウイルスや細菌の潜伏期間をまとめておきます。

  • ノロウイルス:24〜48時間(1〜2日)
  • ロタウイルス:2〜4日
  • 腸管アデノウイルス:3〜10日
  • 黄色ブドウ球菌:2〜6時間
  • サルモネラ属菌:12〜48時間
  • カンピロバクター:2〜7日間

流行時期

流行時期は、ウイルス性胃腸炎と細菌性胃腸炎で異なります。
どちらも1年を通して感染する可能性はありますが、ウイルス性胃腸炎は冬、細菌性胃腸炎は夏に流行することが多いです。

症状

ウイルス性胃腸炎も細菌性胃腸炎も、主な症状は以下の4つです。

  • 腹痛
  • 嘔気(吐き気)
  • 嘔吐
  • 下痢

ウイルス性胃腸炎では発熱は軽度の場合が多いですが、細菌性胃腸炎では発熱することが多いです。

治療

ウイルス性胃腸炎と細菌性胃腸炎の治療の違いは、抗生物質(抗菌薬)が効くかどうかです。

ウイルス性胃腸炎には、抗生物質(抗菌薬)が効きません。
そのため根本的な治療法はなく、整腸剤の投与や点滴などの対症療法を行います。

細菌性胃腸炎には、抗生物質(抗菌薬)が効きます。

ウイルスや細菌が身体の外に排泄されるのが遅れ、症状の回復を妨げてしまうため、感染性胃腸炎では下痢止めは使いません。

ノロウイルスによる感染性胃腸炎とは

次に、ノロウイルスによる感染性胃腸炎について解説します。

ノロウイルスに感染すると、ウイルスは人間の小腸粘膜内で増殖します。
すると感染性胃腸炎となり、腹痛や嘔気・嘔吐、下痢といった消化器症状が出現するのです。

ノロウイルスに感染しても、健康な人は軽症ですむことが多く、徐々に回復していきます。
しかし子どもや高齢者などは重症化する場合があるため、注意が必要です。
なかには、自分が吐いた吐物を喉に詰まらせてしまい、窒息死してしまう人もいます。

ノロウイルスによる食中毒・感染性胃腸炎の症状

ノロウイルスによる食中毒で感染性胃腸炎になると、以下の4つの症状を引き起こします。

  • 腹痛
  • 嘔気(吐き気)
  • 嘔吐
  • 下痢

患者の中には、発熱する人もいます。
上記の症状が1〜2日ほど続いた後、徐々に回復して治癒します。
ノロウイルスによる後遺症はありません。

ただし子どもや高齢者など免疫力が弱い人の中には、激しい下痢が続いて脱水症状を起こし、点滴や入院が必要になる事例もあるため、要注意です。

流行時期

次に、ノロウイルスの流行時期について解説します。

日本では、1年を通してノロウイルスの感染者が報告されています。
11月から感染者数が増加傾向になり、1月から2月にかけて、感染者数が最も多くなる傾向があります。

食中毒と聞くと、夏の暑い時期に多く発生するイメージがありますが、ノロウイルスの感染者数のピークは冬です。
寒い冬の時期も、食中毒には十分に注意する必要があります。

感染経路

次に、ノロウイルスの感染経路についてお伝えします。
ノロウイルスの感染経路は、大きく以下の2つに分けられます。

  • 人を介して感染
  • 食品を介して感染

1つずつ順番に解説していきます。

人を介して感染

ノロウイルスの感染経路の1つ目は、「人を介しての感染」です。
人を介してノロウイルスに感染するのは、以下の3パターンがあります。

  • ①家庭や施設など多くの人が集まる場所で、人から人にノロウイルスが飛沫感染した場合
  • ②ノロウイルスに感染した患者の便や吐物に含まれる大量のウイルスを人が触り、その手を介して他の人に二次感染した場合
  • ③食品を取り扱っている人がノロウイルスに感染しており、感染者の手を介して食品がウイルスに汚染され、その汚染した食品を摂取した場合

①と②は感染性胃腸炎、③は食品を介したウイルス性の食中毒です。
近年、③のように食品を取り扱う人を介したノロウイルスの感染事例が増加しています。

食品を介して感染

ノロウイルスの感染経路の2つ目は、「食品を介しての感染」です。

  • ④ノロウイルスに汚染された、生または十分に加熱されていない二枚貝を摂取した場合
  • ⑤ノロウイルスに汚染された井戸水や水道水を十分に消毒せずに摂取した場合

④と⑤は、食品や水を介したウイルス性の食中毒です。

潜伏期間

続いて、ノロウイルスの潜伏期間をお伝えします。

潜伏期間とは、ウイルスに感染してから発症するまでの時間のことです。
ノロウイルスの潜伏期間は、24〜48時間と言われています。

検査方法

次に、ノロウイルスの検査方法について解説します。
医療機関では医師が必要と判断した場合に限り、「ノロウイルス抗原検査」が行われています。
3歳未満または65歳以上の高齢者がノロウイルスの抗原検査を受ける場合、健康保険が適用されます。

健康保険の適応外でも検査は可能ですが、約4,000円の検査料金が必要です。

ノロウイルス抗原検査とは

ノロウイルス抗原検査は、便に含まれるノロウイルスを検査キットを使って検出する検査です。
検査結果は約15分で判明するため、短時間でノロウイルスに感染しているかどうかを調べることができます。

ただし、ノロウイルスに感染しているにも関わらず検査で陽性にならない場合があります。
ノロウイルス抗原検査の検査結果が陰性であったとしても、「ノロウイルスに感染していない」とは言い切れないので、注意してください。

不顕性感染とは

ノロウイルスに感染しても、嘔吐や下痢などの症状が出現せず、排泄物にノロウイルスが混じっていることがあります。
感染しているのに症状がないことを「不顕性感染」と言います。

不顕性感染の場合、胃腸炎の症状が出現しません。
そのため自分が知らないうちにノロウイルスを排出しており、他の人の感染源になってしまう可能性があるのです。

自分の周りにノロウイルスに感染した人がいる場合、嘔吐や下痢などの胃腸炎症状がなくても、ウイルスを保菌している可能性があります。

食品を扱う仕事をしている人は、とくに注意が必要です。
身の回りでノロウイルスが流行している場合は、「自分もノロウイルスに感染している可能性がある」と考えて、普段以上に手洗いやうがいを励行し、ノロウイルスの感染を広げないよう心がけてください。

ノロウイルスによる食中毒の発生状況(日本国内)

それではここで、ノロウイルスによる食中毒の発生状況をお伝えします。

令和元年におけるノロウイルスによる食中毒の発生件数は212件、患者数は6,889件でした。
一方で、令和2年におけるノロウイルスによる食中毒の発生件数は99件、患者数は3,660人で、減少傾向にあることがわかります。

感染性胃腸炎の発生状況(日本国内)

次に、感染性胃腸炎の発生状況を見てみましょう。

感染性胃腸炎の定点報告数は、「感染症発生動向調査事業」によって全国にある約3,000か所の小児科医療機関から報告された患者の数です。
したがって、全ての患者数を把握しているわけではありません。

またノロウイルスは、感染性胃腸炎の原因の1つです。
感染性胃腸炎を引き起こす細菌やウイルスは、ノロウイルス以外にも数多く存在します。

定点報告では、「ノロウイルス」による感染性胃腸炎が何件発生しているかは把握できません。
定点報告はあくまでも「感染性胃腸炎」の患者のうち、小児科医療機関から報告された患者の数です。

それでは、日本国内での感染性胃腸炎の発生状況をお伝えします。
平成29年における感染性胃腸炎の定点報告数は、871,927件です。
一方で平成30年における感染性胃腸炎の定点報告数は850,138件で、やや減少傾向にあるとわかります。

治療

それではここで、ノロウイルスの治療について解説します。

2022年現在、ノロウイルスに対する抗ウイルス薬はありません。
そのため、以下のような対処療法が行われます。

  • 食事や水分をしっかり摂取する
  • 水分摂取が難しい、あるいは嘔吐が続き脱水症状が悪化した場合は、外来や入院で点滴を行う

とくに免疫力が弱い子どもや高齢者は、ノロウイルスに感染すると症状が悪化する可能性があります。
十分に水分摂取ができず機嫌が悪い子どもや、経口摂取が難しく活気がない高齢者は、脱水症状を起こしていることがあり、注意が必要です。 脱水症状が疑われる場合は、外来や入院で点滴を行い、水分や栄養の補充を行います。

下痢が続く場合、「下痢止めを使えば楽になるのでは」と考える人もいるでしょう。
しかし、ノロウイルスの場合は下痢止めは使いません。
なぜなら、下痢止めを使うとノロウイルスが身体の外に排出されるのを遅らせてしまい、症状の回復も遅れてしまう可能性があるからです。

ノロウイルスとロタウイルスの違い

感染性胃腸炎を引き起こすウイルスには、ノロウイルス以外にも、ロタウイルスやアデノウイルスがあります。
ここでは、ノロウイルスとロタウイルスの違いをお伝えします。

かかりやすい年齢層

ノロウイルスにかかりやすい年齢層は前述した通り、子どもから大人・高齢者まで全ての人です。
一方でロタウイルスにかかりやすい年齢層は、0〜6歳の乳幼児期です。

感染経路、感染力の強さ

感染力は、ノロウイルス・ロタウイルスともに強いです。

ノロウイルスは、感染者の吐物や便を介して、人から人に感染します。
少量のウイルス(100個以下)でも感染する可能性が高いため、注意が必要です。
またノロウイルスに汚染された二枚貝や、感染者が触れて汚染された食べ物を摂取することでも、ノロウイルスに感染する可能性があります。

一方でロタウイルスは、ごく少量のウイルスが体内に入ると容易に感染する、感染力が強いウイルスです。
5歳になるまでに、ほとんどの子どもがロタウイルスに感染すると言われています。

ロタウイルスの感染経路は経口感染が多く、ウイルスに汚染された食べ物を摂取すると感染します。
また患者の便に触れた手を介して周りの人に感染する「接触感染」も、ロタウイルスの感染経路の1つです。

潜伏期間

ノロウイルスの潜伏期間は、前述した通り「24〜48時間」です。
一方でロタウイルスの潜伏期間は「24〜72時間」で、ノロウイルスよりやや長めとなっています。

症状

ノロウイルスの主な症状は、腹痛・嘔気・嘔吐・下痢の4つです。
患者の中には、発熱する人もいます。
上記の4つの症状は、約1〜2日続いた後、徐々に回復します。

一方でロタウイルスの症状は、突然の嘔吐・白色で水様性の下痢・発熱の3つです。
お米のとぎ汁のような白っぽい便が見られたら、ロタウイルスの感染を疑ってください。

ロタウイルスに感染して生じる下痢は、約3〜8日続きます。
ノロウイルスよりも下痢が続く期間が長いため、より脱水症状を起こしやすいので要注意です。
乳幼児がロタウイルスに感染して重症化した場合、けいれんや肝機能障害、腎不全、脳炎・脳症を起こすことがあります。

ワクチンの有無

2022年現在、ノロウイルスに対するワクチンはありません。
一方で、ロタウイルスにはワクチンが存在します。

令和2年10月より、ロタウイルスのワクチンが定期予防接種となりました。
ロタウイルスのワクチンは経口生ワクチンで、注射ではありません。
ワクチンを接種すると、ロタウイルスに感染したときと同じように免疫を獲得できるため、ロタウイルスに感染した際の重症化を防ぐことができます。

ロタウイルスのワクチンを接種すると、約1週間は便の中にロタウイルスが排泄されます。
この排泄されたウイルスで感染性胃腸炎を発症する可能性は低いですが、オムツ交換をする際は手洗いを励行するのをおすすめします。

ノロウイルスにかかったときの対処法

ノロウイルスにかかってしまったら、どのように対処すればよいのでしょうか?
ここでは、ノロウイルスに感染した際の対処法をお伝えします。

  • 生の二枚貝を食べた後に、腹痛や下痢の症状がある
  • 保育園や学校・高齢者の施設などでノロウイルスが流行している中、腹痛や下痢の症状が出て心配になった

上記のような状況でノロウイルスの感染が疑われる場合、かかりつけの病院や保健所に相談してください。

ノロウイルスには、有効な抗ウイルス薬がありません。
そのため治療としては、対症療法が行われます。

病院に受診するのはもちろん、自宅でも可能な範囲で水分や食事を摂取してください。
とくに免疫力が弱い子どもや高齢者は、嘔吐や下痢が続くと脱水症状を起こしやすいです。

脱水症状が悪化すると、外来や入院での点滴が必要になってきます。
また、子どもや高齢者がノロウイルスに感染し嘔吐の症状がある場合、自分自身の吐物で喉を詰まらせて窒息する危険性があります。

嘔吐が見られたら、吐物が体外に出やすいよう、身体を横に向けてください。
吐物で窒息し、呼吸に変化がないかどうかをしっかり観察することが大切です。

子どもがノロウイルスに感染した場合

ここで、子どもがノロウイルスに感染した場合の対処法をお伝えします。

保育園や幼稚園などで集団生活をしている子どもは、おもちゃや手を介してノロウイルスの感染が広がりやすいと言えます。
とくに生後6ヶ月から2歳ぐらいの子どもは好奇心が豊かで、自分が見たものを何でも口に入れようとしがちで、ノロウイルスに感染するリスクが高いのです。

子どもがノロウイルスに感染すると、嘔吐や下痢・発熱といった症状が現れます。
ノロウイルスによる食中毒の場合は、腹痛を伴うことが多いです。
また頻度は低いですが、けいれんを起こす子どももいます。

子どもは免疫力が弱いため、ノロウイルスに感染すると重症化し、大人よりも脱水や低血糖の症状を起こしやすく、注意が必要です。
とくに乳幼児は自分の吐物で喉を詰まらせて窒息する危険性があるため、注意深く観察してください。

子どもがノロウイルスに感染した場合、自宅では以下のように対処するのをおすすめします。

  • 水分摂取を促す(可能であれば、水分に加えて塩分も補給できる経口補水液を飲ませる)
  • 可能な範囲で食事を与える(お粥やバナナなど消化のよいもの、無理に食べさせる必要はない)
  • できるだけ安静にする(嘔気が強い場合は、枕やクッションで頭の位置を高くする)
  • 身体や口の中を清潔にする(下痢が続くとおしりの皮膚がただれやすくなるためシャワーで洗う、洗った後は保湿剤で皮膚を保湿しただれの悪化を防ぐ)

ノロウイルスに感染して脱水状態になると、口の中も乾燥しがちです。
口の中が乾燥していると、ノロウイルス以外の細菌やウイルスにも感染しやすくなります。
可能な範囲で水分を摂取しつつ、口の中も清潔に保てるよう、歯みがきやうがいを励行するようにしてください。

登園届はいつ記入する?登園許可証は必要?

厚生労働省が平成30年に公表した「保育所における感染症対策ガイドライン」によると、ノロウイルスに感染した場合の登園の目安は、「嘔吐・下痢などの症状が治まり、普段の食事がとれること」です。

またノロウイルスは、前述した「保育所における感染症対策ガイドライン」によると、「医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症」に分類されています。

そのため、ノロウイルスに感染した子どもの症状が改善し保育園への登園を再開する場合、医師による「登園許可証」は不要です。
症状が改善し、普段の食事がとれるようになったら、医師の指示に従って保護者が「登園届」を記入し、保育園に提出しましょう。

妊婦がノロウイルスに感染した場

次に、妊婦がノロウイルスに感染した場合の対処法をお伝えします。

第2子を妊娠中に第1子がノロウイルスに感染、あるいは夫や友人など周囲の人がノロウイルスに感染した場合、妊婦もノロウイルスに感染する可能性があります。

またウイルスに汚染されている食べ物を摂取した場合も、ノロウイルスに感染する可能性があります。
加熱不十分な二枚貝の摂取はとくに、ノロウイルスに感染する可能性が高いです。
妊娠中は免疫力が下がっているため、基本的に、加熱していない生の食べ物の摂取は避けるようにしてください。

ノロウイルスに感染しないように手洗いやうがいをしっかり行い、食べ物にも注意していても、ノロウイルスに感染してしまった場合はどうすればよいのでしょうか?

妊婦がノロウイルスに感染した際に、胎児に悪影響があるのかどうか、不安になる人が多いでしょう。
2022年現在、妊婦がノロウイルスに感染したとしても、胎児への影響はないと言われています。

ただし妊娠中は免疫力が下がっており、ノロウイルスに感染すると、脱水症状を起こしやすいです。
可能な範囲で、水分と食事を摂取してください。

ノロウイルスに有効な治療薬は存在しないため、治療は対処療法が中心となります。
嘔気が強く水分や食事の摂取が難しい場合は、必要に応じて点滴を行う場合があります。

高齢者がノロウイルスに感染した場合

それでは次に、高齢者がノロウイルスに感染した場合の対処法をお伝えします。

ノロウイルスは、成人の場合は軽症で経過することが多いです。
しかし高齢者は免疫力が下がっているため、ノロウイルスに感染して嘔吐や下痢の症状が続くと重症化し、脱水症状を起こしやすいため、注意が必要です。

嘔吐した際に、自分自身の吐物を誤嚥して誤嚥性肺炎になる危険性もあります。
ノロウイルスが重症化すると、最悪の場合、命の危険が伴います。

ノロウイルスは、人または食品を介して感染します。
主な感染経路は、経口感染、接触感染、飛沫感染です。

高齢者の施設でノロウイルスの感染者が出ると、その感染者が嘔吐した際に、ノロウイルスが含まれている飛沫が飛び散ります。
周囲の人が飛び散った飛沫を吸い込むと、ノロウイルスの感染者が増え、施設内で集団感染する可能性があります。

感染者が嘔吐した際の飛沫は、約1〜2m飛び散ると言われています。
そのため、高齢者の施設内で嘔吐した感染者がいる場合は、周囲の人を吐物から3m以上離れた場所に移動するよう促してください。

また嘔吐した感染者が動き回ってしまうと、ウイルスを撒き散らしてしまう可能性があります。
吐物をタオルやシーツで覆い、できるだけ速やかに処理してください。
感染者もすぐに浴室へ誘導し、吐物を洗い流して身体を清潔に保ちましょう。

ノロウイルスの二次感染を予防する方法

それでは次に、ノロウイルスの二次感染を予防する方法について解説します。
具体的には、以下の6つに関してお伝えします。

  • ノロウイルス患者の周囲の環境を消毒する方法
  • ノンエンベロープウイルス・エンベロープウイルスとは
  • 患者が使用したトイレについて
  • 患者が使用した食器の消毒方法
  • 患者の衣類を洗濯する際の注意点
  • 患者の排泄物や嘔吐物を処理する際の注意点

1つずつ順番に詳しく解説していきます。

ノロウイルス患者の周囲の環境を消毒する方法

まず、ノロウイルス患者の周囲の環境を消毒する方法です。

ノロウイルスは、感染力が非常に強いウイルスです。
ドアノブやカーテン・シーツなどの環境からも、ウイルスが検出されます。

ノロウイルスは「ノンエンベロープウイルス」で、アルコール消毒剤では消毒できません。
そのためノロウイルスが付着している可能性がある環境を消毒する際は、「次亜塩素酸ナトリウム」を使ってください。

家庭用の、次亜塩素酸ナトリウムが入っている「塩素系漂白剤」を使えば、ノロウイルスに効果があります。
ウイルスは高く舞うため、できるだけ広い範囲の壁や床を、300倍に希釈した塩素系漂白剤で清掃してください。

ただし塩素系の漂白剤は、ステンレス以外の金属に付くとサビや変色を起こしてしまう可能性があります。
清掃後は、薬剤をしっかりと拭き取るようにしてください。

ノンエンベロープウイルス・エンベロープウイルスとは

ここで、「ノンエンベロープウイルス」と「エンベロープウイルス」について解説します。
ウイルスは構造上、「エンベロープ」があるウイルスと、ないウイルスの2つに分けられます。

エンベロープとは脂質性の膜で、脂肪に加え、タンパク質や糖タンパク質でできています。
ウイルスが増殖して細胞の外に出る際には、細胞の成分をまといます。
ウイルスがまとう細胞の成分のことをエンベロープと言います。

エンベロープウイルスにアルコール消毒剤を使うと、ウイルスがまとうエンベロープ(脂質性の膜)が壊れるため、ウイルスはダメージを受けて死滅します。

一方でノンエンベロープウイルスには脂質性の膜がないため、アルコール消毒剤を使ってもウイルスはダメージを受けません。
つまりアルコール消毒剤をノンエンベロープウイルスに使っても、効果がないのです。

ノロウイルスは、アルコール消毒剤に強い「ノンエンベロープウイルス」です。
そのため、ノロウイルスの患者が使用したトイレや周囲の環境を清掃する際は、次亜塩素酸ナトリウムを使う必要があります。

患者が使用したトイレについて

自宅で家族がノロウイルスに感染したり、保育園や高齢者の施設でノロウイルスに感染した人がいる場合、患者が使用したトイレの清掃方法について悩む人も多いでしょう。
ここでは、ノロウイルスの患者が使用したトイレを清掃する方法と、注意点について解説します。

ノロウイルスは、便座はもちろん、トイレでよく触れるドアノブやレバーなどにも付着している可能性があります。
以下に挙げる部分はとくに、念入りに清掃するよう心がけてください。

  • トイレの便座
  • 手すり
  • ドアノブ
  • トイレのレバー
  • トイレのフタ
  • ペーパーホルダー
  • スイッチ類
  • 手洗いシンク
  • トイレの床(和式の場合はとくに注意)

アルコールや逆性石鹸は、ノロウイルスには効果がありません。
トイレの清掃を行う際に使うのは、ノロウイルスに効果がある次亜塩素酸ナトリウムです。
家庭では塩素系漂白剤を水で薄めて希釈し、「塩素系漂白剤調整液」を作ってください。

塩素系漂白剤の濃度は、トイレ内でよく手が触れる場所を消毒する場合は「0.02%」、排泄物や嘔吐物などの有機物が付着している場所を消毒する場合は「0.1%」に調整してください。
0.02%の「塩素系漂白剤調整液」を作る方法は、以下の通りです。

  • 水1Lに対して、塩素系漂白剤4ml
  • 水3Lに対して、塩素系漂白剤12ml
  • 水5Lに対して、塩素系漂白剤20ml

また0.1%の「塩素系漂白剤調整液」を作る方法は、以下を参照してください。

  • 水1Lに対して、塩素系漂白剤20ml
  • 水3Lに対して、塩素系漂白剤60ml
  • 水5Lに対して、塩素系漂白剤100ml

ノロウイルスは排泄物や嘔吐物が乾燥すると、空気中に漂うことがあります。
ノロウイルス患者が使用したトイレを清掃する際は、必ず使い捨ての手袋やマスク・エプロンを装着し、ウイルスを吸い込まないよう注意してください。

患者が使用した食器の消毒方法

次に、ノロウイルス患者が使用した食器の消毒方法についてです。
ノロウイルスに感染している人が使った食器は、できるだけ早く次亜塩素酸ナトリウムで消毒する必要があります。
希釈した塩素系漂白剤に食器をしっかりと浸し、消毒をおこないましょう。

患者の衣類を洗濯する際の注意点

次に、ノロウイルス患者の衣類を洗濯する方法と、注意すべきことを解説します。

ノロウイルスに感染している人の排泄物や嘔吐物が衣類についてしまった際、すぐに洗えない場合は、ビニール袋に入れて密封してください。

それでは、衣類を洗濯する方法をお伝えします。

まず、0.02%の「塩素系漂白剤調整液」を用意します。
以下のように塩素系漂白剤を水で薄めて、0.02%の「塩素系漂白剤調整液」を作りましょう。

  • 水1Lに対して、塩素系漂白剤4ml
  • 水3Lに対して、塩素系漂白剤12ml
  • 水5Lに対して、塩素系漂白剤20ml

次に、衣類に付着したウイルスが飛び散らないよう、静かにペーパータオルで拭き取ります。
その後、洗濯洗剤を入れた水の中に衣服を入れ、静かにもみ洗いしてください。
もみ洗いする際に、水のしぶきを吸い込まないよう、十分に注意します。

次に、先に作っておいた0.02%の「塩素系漂白剤調整液」で衣服を消毒し、十分にすすぎます。
乾燥機つきの洗濯機がある場合、高温で乾燥させると殺菌効果を高めることができます。
乾燥機つきの洗濯機がない場合は、衣服を乾燥させた後、スチームアイロンや布団乾燥機を使用するのがおすすめです。

衣服の洗濯が終わったら、衣服をもみ洗いした場所を0.02%の「塩素系漂白剤調整液」で消毒し、さらに洗剤を使って清掃してください。

なお、塩素系漂白剤は漂白作用があり、脱色してしまう可能性があるので注意しましょう。

患者の排泄物や嘔吐物を処理する際の注意点

最後に、ノロウイルス患者の排泄物や嘔吐物を処理する方法と、注意すべきことをお伝えします。

患者の排泄物や嘔吐物を処理する際は、必ず使い捨ての手袋とマスク・ガウンを着用します。
また部屋の換気を十分におこないながら、作業をしてください。

家庭用の、次亜塩素酸ナトリウムが入っている「塩素系漂白剤」を使えば、ノロウイルスに効果があります。
塩素系漂白剤を以下のように水で薄めて、0.1%の「塩素系漂白剤調整液」を作りましょう。

  • 水1Lに対して、塩素系漂白剤20ml
  • 水3Lに対して、塩素系漂白剤60ml
  • 水5Lに対して、塩素系漂白剤100ml

排泄物や嘔吐物に含まれているノロウイルスが飛び散らないよう、静かにペーパータオルで拭き取ってください。
その後、希釈した塩素系漂白剤を浸すように拭き、さらに水拭きをします。

ノロウイルスは、乾燥すると空気中に漂うため注意が必要です。
排泄物や嘔吐物を処理する際は、できるだけ素早く処理します。
オムツも速やかに閉じてください。

排泄物や嘔吐物を拭き取ったペーパータオル・オムツは、必ずビニール袋に入れて密封し、破棄します。
排泄物や嘔吐物を処理し終わったら、ウイルスが室外に出ていくよう、空気の流れに注意しながら部屋の換気をおこなってください。
ノロウイルスは、下痢の症状が治まっても約2週間、ウイルスの排泄が続く場合があります。
そのため症状が回復しても、2週間程度は患者の排泄物の処理には注意が必要です。

ノロウイルスによる食中毒の予防方法

それでは最後に、ノロウイルスによる食中毒を予防する方法をお伝えします。

せっかくおいしい食事を食べても、食中毒になってしまうと、腹痛や嘔吐・下痢などの症状が出て悲しい思いをすることになります。
つらい症状で苦しまなくて済むよう、しっかりと食中毒を予防する行動をとりましょう。

ノロウイルスによる食中毒を予防する方法は、以下の3つです。

  • 食品はしっかり加熱する
  • 手洗い・うがいを励行する
  • 調理器具を殺菌する

1つずつ順番に解説していきます。

食品はしっかり加熱する

ノロウイルスによる食中毒を予防するためには、食品をしっかり加熱することが大切です。
一般的にウイルスは熱に弱く、しっかり加熱するとウイルスの活性を失わせることができます。

ノロウイルスに汚染されている可能性がある二枚貝の場合、85〜90℃で中心部を90秒以上加熱するのが望ましいと言われています。
さらっと湯通ししただけでは、ノロウイルスの活性は失われません。

手洗い・うがいを励行する

ノロウイルスによる食中毒を予防するのに最も効果的な方法は、手洗いです。
十分な手洗いをおこなって手指についたノロウイルスの量を減らせば、食中毒を起こす可能性が低くなります。

以下のタイミングで、しっかりと手洗いを行いましょう。

  • 調理する前
  • 食事をする前
  • トイレに行った後
  • 患者の排泄物や嘔吐物の処理や、オムツ交換の後

アルコール製剤では、手洗いの代わりにはなりません。
しっかりと石けんを用いた手洗いをおこなうことが大切です。

石けんにはノロウイルスの活性を失わせる効果はありませんが、石けんによる手洗いで手の汚れを落とすと、ウイルスを手指から剥がれ落ちやすくする効果が期待できます。

また口腔内の殺菌・消毒をするために、外出して帰宅した後や、ノロウイルス患者の排泄物・嘔吐物を処理した後は、うがいをすることも大切です。

調理器具を殺菌する

ノロウイルスによる食中毒を予防するために、調理器具を殺菌するのも効果的です。
ノロウイルスの活性を失わせる方法は、次亜塩素酸ナトリウムまたは加熱です。

ノロウイルス感染者が使用した調理器具は、まず洗剤で十分に洗浄してください。
その後、希釈した次亜塩素酸ナトリウム(家庭では「塩素系漂白剤調整液」)で浸すように拭きます。
調理器具の洗浄が終わったら、洗浄に使用した場所も塩素系漂白剤調整液で消毒してください。

まな板やふきんなどは、85℃以上の熱湯で1分間以上加熱すると、殺菌効果が高まります。

参考文献

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